「聞く」ことが苦手だった自分が「インタビュアー」に
4. インタビューの「醍醐味」発見!
企業の経営者層へのインタビューの仕事が増える。「人を見る力」「人を指導する力」をもっている人にインタビュー。しかも、インタビューにも慣れている。こざかしい、テクニックは通用しない。
ある経営者のインタビューのとき「茶室」に通されました。
その茶室の掛け軸がすごい気になって、あの「掛け軸はどういう意味ですか」とテーマに関係のない話を切り出してしまった。しかし、「数多くインタビューをここで受けたが、掛け軸のことを聞いてくれたのはあなただけだ」と大変喜んでくれました。
ある経営者は、非常に「質問力」の重視し、そのやり方を社員に指導しているとのこと。
こちら(インタビューに来る人間)のお手並み拝見というスタンスでインタビューを受ける場合もあります。つまり、こちらがどの程度の技量・器を持った人間か、を見ているわけです。
だから、いつも「真剣勝負」です。
このクラスのインタビューがうまくいくためには、質問テーマを絞ること(最高でも3つ)。そして、わからないことは、素直に聞くこと。
ここで大切なことがあります。話を聞いて、理解したことを話すこと。
間違ってもいい。間違っていたら、このクラスの人は丁寧に修正してくれます。安心してください。
それよりもこちらの見解を伝えることで、相手が「それそれ、自分の言いたかったことは」と、逆に喜ばれることも少なくありません。取材の2時間があっという間に過ぎて、「ついついしゃべってしまった」と最後に言われたときが、インタビュアーの「喜び」なのです。
テクニックではなく、素直に聞き、素直に話す姿勢が信頼される秘訣かもしれない