伝わる言葉を生み出すコピーライターのお話
1. 興味を持っていない人にも伝える。
私が新米コピーライターだった頃、先輩にある商品の“広告”のキャッチコピー案を見せたところ、
「カタログのコピーみたいだね」と言われました。
広告のコピーとカタログのコピーは、どう違うのか、当時はよくわかりませんでした。
後々気づいたことは、広告のコピーでは、単にターゲットを意識することとは別に、
その広告が、どれくらい「興味を持って見られるのか」
が、とても重要だということでした。
カタログは、ある程度その商品に興味や関心があって手に取り、見られることが多いもの。
一方、広告は、興味のある人はもちろん、より幅広い人に見て読んでもらうことを目指します。
欲を言えば、元々興味を持っていない人まで、興味を持たせて商品をアピールしたいわけです。
そのためにはどうするか。
魅力的だったり、刺激的だったり、底抜けに面白かったりと、「引力」がなくてはなりません。
『関心のない人に興味を持ってもらう』これって・・・
端から見て「いいな」と思った彼女をナンパするときと同じではないですか。
そうです!広告コピーは、突き詰めれば、ナンパなんです。
だから、ときどきやり過ぎて品がなかったり、強引過ぎて嫌われたりもします。
ナンパとは言え、興味のない人にも読んでもらうためには、
やはり誠意のある真摯な態度を心がけ、好意を持って振り向いてもらえる、
魅力あるコピー(私)であることが求められるのです。
興味のない人にも振り向いてもらう。
ナンパと同じだからこそ、好意的に惹きつける魅力が大切。